病院では改善しなかった痛みに鍼治療が選ばれる理由

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立松 栄二

ブログ著者:立松 栄二

来院総数のべ12万人超え、世界レベルのトレーナーも推薦する整体サロン院長
国家資格保持(鍼灸師)

現代社会では、さまざまな身体の不調が私たちの生活に影響を与えています。特に、慢性的な痛みや不快感は、医師の診断で「異常なし」と言われることが多く、対処法に困っている方が少なくありません。肩こりや腰痛、頭痛、関節痛などの症状が長期間続くにもかかわらず、病院での治療ではなかなか改善しない場合、「一体どうすれば良いのか?」という疑問が湧きます。

そのような中で、鍼治療が注目を浴びている理由は、伝統的な東洋医学に基づくアプローチが、現代の医療では見逃されがちな部分にアプローチするからです。鍼治療は、ただのリラクゼーションや一時的な痛みの緩和ではなく、体全体のバランスを整え、根本的な改善を目指す治療法として、多くの患者から高い評価を受けています。

このブログでは、病院での治療に効果を感じなかった人々が、なぜ鍼治療を選ぶようになったのか、その理由を深掘りします。鍼治療が得意とする慢性痛に対するアプローチ方法や、西洋医学と東洋医学の違い、さらに自律神経への影響や施術後の注意点など、鍼治療の全貌を解説します。痛みに悩むあなたが、どのように鍼治療を活用できるのかを具体的にお伝えし、より良い健康生活への一歩を踏み出すためのヒントを提供します。

【目次】
1. 病院で「異常なし」と言われた不調とは
2. 鍼治療が得意とする慢性痛とは?
3. 神経や筋膜へのアプローチ方法
4. 西洋医学と東洋医学の違いを知る
5. 鍼治療で期待できる具体的な効果
6. 痛みのある部分に刺さない理由
7. 自律神経との関係性も重要な視点
8. 施術後の好転反応とその対処法
9. 患者ごとに異なる施術プランの立て方
10. 痛みと向き合う新しい選択肢として

 

1. 病院で「異常なし」と言われた不調とは

多くの人が経験するのが、病院での診察で「異常なし」と診断され、原因が不明なまま痛みや不調に悩まされることです。実際、肩こり、腰痛、頭痛、関節の痛み、手足のしびれなどの症状は、病院での検査結果では明確な異常が見つからない場合があります。しかし、症状は続き、日常生活に支障をきたしているのにも関わらず、医師からは特別な治療法を提示されることなく、もどかしい思いをすることが多いのです。

これらの不調は、しばしば「自覚症状」として自己認識される一方で、医師の診断基準に合致しないことが原因で、異常が発見されないことがあります。特に、検査機器で示される結果が「異常なし」となるケースは、症状が物理的な損傷や炎症、あるいは病気によるものではなく、身体の機能的な問題や神経系のトラブルである場合です。

例えば、慢性腰痛や肩こりは、レントゲンやMRI検査で大きな異常が見つからないことがよくあります。これらの症状は、筋肉の緊張や血流不足、姿勢の悪さ、またはストレスや心理的な要因が関与していることが多く、機器では診断できないことがあります。病院で検査を受けても、改善が見込めないため、症状に対する解決策が見つからず、患者はどうすれば良いのか分からなくなります。

また、慢性頭痛や繰り返しの膝の痛み、関節炎なども、特に「異常なし」とされることが多いです。こうした症状は、運動不足、筋肉の弱化、老化に伴う軟部組織の変性、あるいは自律神経のバランスが原因であることが考えられますが、これらは通常、診断基準には反映されにくい問題です。そのため、病院ではこれらの症状に対する直接的な治療が提供されないことがあります。

このように、「異常なし」と言われた不調には、検査結果に表れにくい機能的な原因が隠れていることが多く、そうした症状に対する治療方法を提供するのが、鍼治療をはじめとする代替医療の大きな役割となります。これらの問題に対しては、身体の内面にアプローチする治療法が効果的であることが多く、特に神経や筋肉、血流に関わる治療が求められることがわかっています。

こうした「異常なし」の症状に苦しんでいる場合、鍼治療が選ばれる理由は、身体の自然治癒力を引き出すため、他の治療法では得られなかった効果が期待できるからです。鍼治療は、目に見える異常がない場合でも、体のバランスを整え、根本的な改善を促すアプローチとして、非常に有効であると証明されています。

 

2. 鍼治療が得意とする慢性痛とは?

慢性痛は、単なる一時的な痛みや怪我によるものではなく、長期間にわたって続く痛みです。慢性痛は、筋肉や関節、神経、または内臓の問題に起因する場合が多く、病院では特定の異常が見つからなくても、患者は長期にわたり苦しむことがあります。鍼治療は、こうした慢性痛に対して特に効果的な治療法として広く認識されています。

慢性痛の代表的なものとしては、肩こり、腰痛、関節痛、膝の痛み、坐骨神経痛、そして頭痛が挙げられます。これらは一般的に、筋肉や関節の過度な使用や損傷、姿勢の悪化、さらにはストレスなどが原因となり、痛みが長期間続くことがあります。病院での治療では、これらの痛みに対して一時的な鎮痛剤や消炎剤が処方されることが多いですが、根本的な原因にはアプローチできないため、症状が再発することがほとんどです。

鍼治療は、これらの慢性痛に対して非常に効果的です。鍼が刺さると、体は微小な傷を修復するために、血流を増加させ、患部に栄養素や酸素を送り込むことで、痛みを引き起こす原因を取り除こうとします。また、鍼治療は神経系にも影響を与え、痛みを伝達する神経の過敏性を低下させることが確認されています。これにより、慢性痛が緩和され、痛みが軽減するのです。

特に、鍼治療は痛みの原因が筋肉や関節にある場合に非常に効果的です。筋肉が緊張している場合、血流が滞り、筋肉内に疲労物質や老廃物が蓄積します。鍼によって血行が改善され、これらの物質が排出されることで、筋肉の柔軟性が回復し、痛みが軽減されます。さらに、筋膜リリースの効果もあるため、筋肉の表面だけでなく、筋膜にたまった張りも解消することができます。

腰痛や膝の痛み、肩こりなどの関節痛に対しても、鍼治療は有効です。関節が不安定になったり、炎症を引き起こす原因となっている筋肉や靭帯の不調にも対応でき、鍼治療は局所的な治療にとどまらず、体全体のバランスを整えることができます。これにより、長期的に痛みを予防し、再発を防ぐことが可能になります。

鍼治療は、慢性痛に対する新しいアプローチとして、他の治療法では得られなかった効果を感じることができる場合が多く、薬物に頼らずに自然な回復力を引き出すことができる点で非常に価値があります。慢性的な痛みに悩んでいる方にとって、鍼治療は試してみる価値のある治療法といえるでしょう。

 

3. 神経や筋膜へのアプローチ方法

美容鍼や医療鍼は、筋肉や神経、筋膜に直接アプローチする治療法として非常に高い効果を発揮します。これらのアプローチは、通常のマッサージや薬物療法では届かない深部の問題に対応することができ、慢性痛や神経系の不調に悩む患者にとって非常に有効です。鍼治療が神経や筋膜にどのように作用し、どんな効果をもたらすのかを詳しく見ていきましょう。

神経へのアプローチは、鍼治療が非常に得意とする分野です。鍼が刺さることで、神経系に直接刺激を与え、痛みを伝達する神経の働きを抑えることができます。特に、坐骨神経痛や神経痛など、神経が関与する痛みには効果的です。鍼による刺激は、神経の過敏性を低下させ、痛みを和らげる役割を果たします。また、鍼治療が神経系に与える影響は、痛みの緩和だけでなく、筋肉の緊張緩和や血行促進にもつながります。

次に、筋膜へのアプローチについてです。筋膜は、筋肉を包み込んでいる結合組織で、筋肉の動きや柔軟性に重要な役割を果たしています。筋膜が硬くなると、筋肉の動きが制限され、痛みやこりが生じる原因になります。鍼は、筋膜を緩める効果もあり、これにより筋肉の可動域が広がり、痛みが軽減されます。特に、慢性的な肩こりや腰痛は、筋膜が硬直していることが原因となっていることが多いため、鍼治療が非常に有効です。

筋膜リリースの効果により、鍼治療は筋肉だけでなく、筋膜を直接的に解放し、柔軟性を回復させることができます。このアプローチは、深部筋肉や筋膜に対して効果的であり、従来のマッサージやストレッチでは解消できなかった問題を解決するため、慢性的な痛みの改善に役立ちます。

このように、鍼治療は神経や筋膜に直接アプローチし、痛みを緩和するだけでなく、筋肉や神経の機能を正常に保つためのサポートをします。特に慢性的な痛みに対しては、深層に作用する鍼治療が非常に効果的であることが分かっています。

 

4. 西洋医学と東洋医学の違いを知る

西洋医学と東洋医学は、異なるアプローチで病気や不調に対応しており、それぞれに独自の治療法と理論があります。西洋医学は、物理的な病因を特定し、科学的な検査や薬物療法、手術を通じて症状を改善しようとします。一方、東洋医学は、身体全体のバランスを重視し、体のエネルギーの流れを整えることを目指します。この根本的な違いが、鍼治療が西洋医学では改善しにくい症状に効果を発揮する理由です。

西洋医学では、痛みや不調を引き起こす原因を特定するために、血液検査やX線、MRIなどの診断ツールを使用します。これにより、疾患や異常を明確に特定し、薬物治療や外科手術を行います。西洋医学は、急性の病気や症状の緩和に非常に効果的で、迅速な対応が求められる場面で強力な力を発揮します。例えば、外傷や感染症、ガンなどの重大な病気に対しては、西洋医学の治療法が最も効果的です。

一方、東洋医学は、身体全体の調和とバランスを重要視し、症状の原因を内面の不調から探ります。東洋医学では「気(エネルギー)」の流れや「陰陽」のバランスを整えることが健康維持の鍵とされています。この考え方に基づいて、鍼治療やお灸、漢方薬などが使用されます。特に、鍼治療は、体内のエネルギーの流れを調整し、体調を整えるために非常に有効です。鍼が刺さることで、「気」が活性化し、血行やリンパの流れが改善され、体の不調が解消されると考えられています。

鍼治療の特徴的な点は、物理的な病因を直接治療するのではなく、体のバランスを整え、自然治癒力を引き出す点です。例えば、慢性的な痛みや不調、ストレスなどに対しては、西洋医学では原因を特定できないことが多いですが、東洋医学のアプローチでは、体内のエネルギーの不調和を整えることで改善が期待できます。このため、西洋医学では治療が難しい症状に対して、鍼治療が効果を発揮することが多いのです。

例えば、肩こりや腰痛などの慢性痛や、自律神経の乱れによる不調(不眠、過敏性腸症候群、ストレスなど)などは、東洋医学の観点から見ると、気の流れや血行が滞っていることが原因とされています。鍼治療によって、これらの滞りが解消され、体の自然治癒力を引き出すことで、症状が改善されるのです。また、薬物を使わずに体を調整できるため、副作用を避けたい人や、長期的な改善を求める人には非常に適しています。

このように、西洋医学と東洋医学のアプローチは異なりますが、それぞれが得意とする分野があります。急性の病気や外傷に対しては西洋医学が効果的であり、慢性疾患や体の不調に対しては東洋医学の鍼治療が大きな効果を発揮することがあります。鍼治療は、身体のバランスを整え、痛みや不調を根本から改善するための優れた選択肢となるのです。

5. 鍼治療で期待できる具体的な効果

鍼治療には、さまざまな効果があることが科学的に証明されています。主に、痛みの軽減や身体の機能改善を目的とした治療法として利用されており、慢性の痛みや筋肉の緊張、不安定な自律神経に対して非常に有効です。鍼治療がどのように働き、どのような効果をもたらすのかについて、具体的な実例を交えながら見ていきましょう。

 

痛みの軽減と筋肉の緊張緩和

鍼治療の最もよく知られた効果は、痛みの軽減です。鍼が体に刺さることで、局所的な血流が促進され、酸素や栄養が筋肉や組織に供給されます。これにより、筋肉の緊張が緩和され、痛みの原因となる疲労物質が排出されやすくなります。特に、肩こり、腰痛、膝の痛み、坐骨神経痛など、慢性的な筋肉や関節の痛みに対して効果が高いとされています。

さらに、鍼治療は神経系にも働きかけ、痛みを感じにくくするための神経の反応を促進します。鍼が刺さることによって、神経系は「痛みを軽減する信号」を脳に送るため、痛みの感じ方が和らぎます。慢性痛に対する効果は、治療を続けることでさらに高まり、痛みが再発しにくくなります。

 

自律神経の調整とストレス軽減

自律神経系の乱れが、体調不良の原因となることがあります。ストレスや不安、過度な疲労が溜まると、交感神経が優位になり、体が「戦闘モード」に入ってしまいます。これにより、肩こりや胃腸の不調、不眠、消化不良などが引き起こされることがあります。

鍼治療は、自律神経のバランスを整える効果があります。鍼によって交感神経の過剰な働きを抑え、副交感神経を優位にすることができます。副交感神経が活性化されることで、リラックスした状態が促進され、ストレスが軽減されます。この効果により、不眠や過敏性腸症候群など、ストレスが原因となる症状が改善されることが多いです。

 

免疫力の向上

鍼治療は、免疫系にも良い影響を与えることが知られています。鍼が刺激することによって、白血球の活動が活性化され、免疫力が高まります。特に、風邪やインフルエンザなどの感染症が流行る時期には、鍼治療を受けることで、体の抵抗力を強化することができます。

免疫系が強化されることで、アレルギー症状の軽減や、感染症に対する抵抗力が高まり、健康な状態を維持するためのサポートを提供します。

 

肌の改善と美肌効果

美容鍼としても有名な鍼治療は、肌の健康を改善するために非常に効果的です。鍼が刺さることで血行が促進され、栄養素や酸素が肌に供給されます。これにより、肌の新陳代謝が活性化され、シミやくすみ、乾燥などの肌の問題が改善されます。

さらに、鍼治療はコラーゲン生成を促進し、肌の弾力やハリを保つのに役立ちます。シワやたるみが気になる部分に鍼を施すことで、リフトアップ効果が得られ、若々しい肌を維持することができます。

このように、鍼治療は身体全体にさまざまな効果をもたらし、痛みの軽減だけでなく、健康維持や美容においても大きな効果を発揮します。これらの効果が、鍼治療が選ばれる理由となっています。

 

6. 痛みのある部分に刺さない理由

鍼治療を受けるとき、痛みのある部分に鍼を直接刺すのではなく、周辺のツボや経絡に鍼を刺すことが一般的です。このアプローチは、鍼治療の効果を最大化し、体の全体的な調和を保つために非常に重要です。痛みがある部分に鍼を刺さない理由について詳しく解説します。

まず、痛みが発生している部分に直接鍼を刺すと、その部位の過剰な刺激になり、逆に痛みを悪化させる可能性があります。鍼治療では、痛みを引き起こしている根本的な原因を探し、痛みがある部位以外のツボを刺激することで、体のバランスを整えることが重要です。直接的に痛みの部分にアプローチするのではなく、体全体の調和を保つことで、痛みの原因を取り除くことができるのです。

また、鍼治療は「気」の流れを整えることが目的です。東洋医学では、痛みや不調の原因が「気の滞り」や「血の不足」にあると考えられており、鍼を通じてこの流れを改善します。痛みのある部分に鍼を刺してしまうと、局所的な「気の滞り」を強化することになるため、根本的な改善には繋がりません。代わりに、鍼を経絡やツボに刺すことで、「気」を流れやすくし、体全体を調整するのです。

これにより、体のバランスが整い、痛みを引き起こす原因が根本的に改善されるため、痛みが和らぐという効果を得ることができます。この方法が、鍼治療が高い効果を発揮する理由です。

 

7. 自律神経との関係性も重要な視点

自律神経は私たちの体内で非常に重要な役割を果たし、心拍数や呼吸、消化、体温の調節、さらには筋肉の緊張を調整しています。この自律神経が乱れると、身体的な不調が現れることが多く、肩こりや腰痛、頭痛、消化不良、さらには不眠症やストレス反応など、さまざまな症状が引き起こされます。鍼治療はこの自律神経に大きな影響を与えるため、心身の不調を改善するための有力な治療法として注目されています。

自律神経は交感神経と副交感神経から成り立っています。交感神経は身体が活動的な状態にあるときに働き、戦闘や逃走反応を助けます。これに対し、副交感神経は身体をリラックスさせ、休息と回復を促進します。現代社会では、ストレスが多く、交感神経が過剰に活発になりがちです。この過度な交感神経の優位性が、慢性的な筋肉の緊張や痛み、さらには内臓機能の低下を引き起こす原因となります。

鍼治療は、この自律神経のバランスを調整する効果があります。鍼による刺激は、副交感神経を活性化させ、リラックス状態を促進することが多くの研究で証明されています。これにより、交感神経の過剰な働きが抑制され、体がリラックスし、筋肉の緊張が解消されるのです。鍼治療を受けることで、多くの人がストレスや不安感の軽減、深い眠りを得ることができ、体の回復が促進されます。

実際の臨床データでは、鍼治療が自律神経のバランスを整え、特に慢性ストレスや睡眠障害に効果的であることが報告されています。例えば、鍼治療を受けた患者の多くが「施術後にリラックス感を感じ、深い睡眠を得られるようになった」と報告しています。さらに、鍼治療が血圧を低下させる効果を持つことがわかっており、高血圧の患者に対しても有効です。

このように、自律神経のバランスを整えることは、体全体の健康において非常に重要です。鍼治療は、ストレスや筋肉の緊張を緩和し、心身の調和を回復させるための効果的な手段となります。自律神経の乱れが原因で体調不良に悩んでいる方にとって、鍼治療はその根本的な改善を促す有力な方法です。

 

8. 施術後の好転反応とその対処法

鍼治療を受けた後、症状が一時的に悪化する「好転反応」を経験することがあります。好転反応は、体が治療に反応し、治癒過程を経る過程で見られる自然な反応であり、多くの場合、数日以内に収まります。これは体が自分自身を修復しようとしている証拠であり、必ずしも悪い兆候ではありません。しかし、好転反応の内容やその程度は人それぞれ異なり、正しい対処法を知っておくことが大切です。

好転反応には、軽い筋肉痛や倦怠感、だるさ、頭痛、皮膚のかゆみ、または一時的な痛みの再発などが含まれます。これらの症状は、鍼治療が筋肉や神経、血流を刺激した結果として現れることが多いです。例えば、筋肉や関節に鍼を刺した場合、一時的にその部位に痛みや緊張が戻ることがありますが、これは体がリセットされ、再び正常な状態に戻る準備をしている段階です。

好転反応を和らげるためには、まずリラックスして十分に休息を取ることが重要です。体が回復過程にあるため、無理に運動をしたり、ストレスを感じる環境に身を置いたりすることは避けるべきです。また、十分な水分を摂取し、体内の老廃物や毒素を排出する手助けをすることが勧められます。食事も軽いものを摂取し、胃腸に負担をかけないよう心がけましょう。

さらに、温かいお風呂や軽いストレッチも、血行を促進し、好転反応を和らげるのに有効です。ただし、過度な温度での入浴や激しい運動は避けてください。鍼治療を受けた直後は、体が非常に敏感になっているため、適度な温度でリラックスすることが大切です。

好転反応は、治療が効果を発揮している証拠であり、体が新しい状態に適応しようとしている過程です。しかし、症状が数日間続いたり、強い不快感を感じる場合は、施術を担当した鍼灸師に相談することをおすすめします。鍼治療の効果を最大限に引き出すためには、自己管理と適切なアフターケアが重要です。

9. 患者ごとに異なる施術プランの立て方

鍼治療は非常に個別的な治療法であり、患者一人ひとりに合わせた施術プランを立てることが重要です。鍼治療の効果を最大限に引き出すためには、体調や症状、生活習慣に基づいて、最適なアプローチを取ることが必要です。一般的な治療法とは異なり、鍼治療は個々の体調や状態に柔軟に対応するため、最初のカウンセリングと診断が非常に重要となります。

施術プランの立て方は、まず患者の症状や不調を詳細に聞き取り、それに基づいて治療を行います。例えば、肩こりや腰痛、関節痛などの慢性痛には、特に症状が強い部分や、生活習慣による影響を考慮した施術を行うことが大切です。筋肉の緊張や血流の滞り、姿勢の悪さが原因である場合、それに対応した経穴(ツボ)に鍼を刺すことで、痛みを軽減することができます。

また、鍼治療は、病歴や生活習慣、ストレスのレベル、体調などによって施術の頻度や内容が変わります。急性の痛みには頻繁に施術を行い、慢性痛に対しては週1回程度のペースで通院することが推奨されることが多いです。一方で、リラクゼーション目的で施術を受ける場合は、定期的なメンテナンスが効果的です。患者のライフスタイルに合わせて、柔軟にプランを調整することが、最適な結果を得るためのポイントです。

施術後の経過観察も重要です。患者がどのように反応するか、好転反応が現れるか、またはどれほどの効果を実感しているかを定期的に確認し、それに基づいて施術内容を調整します。個々の反応に応じた適切な対応を行うことで、より効果的な治療が可能になります。

このように、鍼治療は「一律の方法」ではなく、患者ごとの状態に最適な治療プランを立てることが求められます。症状に応じた柔軟なアプローチと、適切なペースでの通院が効果的な改善を促すために重要な要素です。

 

10. 痛みと向き合う新しい選択肢として

痛みは、生活の質を大きく損なう要因となります。慢性的な痛みや長引く不調は、仕事や家事、趣味や日常生活に支障をきたし、精神的にも負担が大きくなります。病院で「異常なし」と診断されたり、従来の治療法が効果を示さない場合、痛みを和らげるための選択肢を探し続けることが重要です。そんな中で、鍼治療が新たな選択肢として注目されています。

鍼治療は、身体の自然治癒力を引き出し、痛みの原因となる部分に働きかける治療法です。西洋医学のアプローチでは、症状に対して薬物や手術を使うことが一般的ですが、これらは一時的な解決に過ぎないことが多く、根本的な解決を図ることが難しい場合があります。特に、慢性痛やストレスが原因で発症する痛みは、薬で抑えることが難しく、再発のリスクも高いです。

一方で、鍼治療は、体全体の調和を取り戻すための治療法として、長期的な改善が期待できると多くの患者から評価されています。鍼が神経や筋肉、経絡に働きかけることで、痛みの根本原因を取り除くことができるため、症状の緩和だけでなく、体のバランスが整い、健康を保つ効果が得られます。例えば、肩こりや腰痛、関節痛に悩んでいた患者が、鍼治療を受けることで長期間の改善を実感することが多いです。

さらに、鍼治療は、薬物治療に依存しないため、副作用を心配する必要がありません。痛みの原因が薬物の副作用である場合や、薬が体に合わない場合でも、鍼治療はそのようなリスクを避けることができ、より安全に痛みを緩和する手段として注目されています。自律神経や免疫系にも働きかけるため、痛みだけでなく、体調全般に対しても効果を発揮します。

鍼治療は、ストレスや心身の疲れが原因となる痛みにも非常に効果的です。仕事や人間関係、家庭での悩みなど、精神的なストレスが蓄積されると、体に痛みを感じやすくなります。鍼は、身体の深層にアプローチするため、筋肉の緊張をほぐすだけでなく、心の状態にも良い影響を与えるため、ストレスが原因となる痛みの軽減にも役立ちます。

また、鍼治療は、その効果が即効的に現れることもあります。初回の施術でも、顔のむくみや血行不良、筋肉の緊張が緩和されるのを実感することが多いです。治療を継続することで、痛みの再発を防ぎ、より健康的な体を作り上げることができます。このように、鍼治療は痛みの緩和だけでなく、心身の調和を取り戻し、健康を維持するための新しい選択肢として、多くの人々に支持されています。

鍼治療を受けることで、体の調子が整い、痛みが和らいだ結果、仕事やプライベートでの活動にも前向きに取り組めるようになります。慢性的な痛みや不調に悩んでいる方は、ぜひ鍼治療を試してみることで、新しい選択肢を見つけ、日常生活をより豊かにするための一歩を踏み出すことができるでしょう。

エピローグ

痛みを和らげるための治療法として、鍼治療は多くの人々に新たな希望をもたらしています。病院で「異常なし」と診断され、何度も治療を受けても改善しなかった症状に悩んでいる方々にとって、鍼治療は一つの有力な選択肢です。鍼は、体全体のバランスを整えることで、痛みの原因を根本から改善する力を持っています。特に、慢性痛や神経系、筋膜、ストレスが原因となる痛みに対して効果を発揮し、薬物治療に依存しない自然な治療法として注目されています。

鍼治療が提供する最大の利点は、その治療効果が即効的であり、かつ長期的な改善を目指せることです。初回の施術で感じる効果は、身体全体の血行促進やリラックス、筋肉の緊張緩和を実感できるため、多くの患者にとって鍼治療は高い満足度を得られる方法です。さらに、定期的に施術を受けることで、体調や痛みの改善が長期的に持続し、再発を防ぐことができます。

鍼治療は、他の治療法では改善が見込めない痛みにも効果を発揮するため、多くの患者から選ばれています。痛みを和らげ、健康な体を維持するために、鍼治療を取り入れてみることは、体と心の両方を健康的に保つための新しい選択肢となるでしょう。自分の体調に合わせた施術を受けることで、より良い生活を送るためのサポートが得られることは間違いありません。

この記事を書いた人

立松 栄二

「イーエックス鍼灸院」院長 | 鍼灸師(国家資格)

立松 栄二

開院以来のべ12万人以上が来院する愛知県刈谷市の「イーエックス鍼灸院」院長。

元サッカーJ1トレーナーや元世界選手権帯同トレーナーなどの著名人も推薦する独自の技術で、身体の痛みやコリなどの不調を根本的な改善に導くため日々施術を行っている。

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施術家になった経緯や、どのような想いでこのブログを書いているかを語らせていただいています。